日記

 運転免許証の更新の期日が差し迫っていたため、港区にある警察署に手続きに行った。 

 免許更新のためにある薄汚れた警察署の敷地内の建物に入ると何人かが手続きをしていた。受け付けには3~4人ほどの警官とパートらしき女性がいた。警官の特性なのだろうか、彼らは遠慮無く、人を訝しむような視線を投げ掛け僕を観察しているようだった。パートらしき女性は親切だったが、年配の警官は横柄な態度で僕に手続きを指示した。いずれにせよ、手続きは彼らの説明不足のせいであまりスムーズにはいかなかった。その後永遠に続くかと思われた講習ビデオを見終え、警察署を足早に去った。やはり警察官と対峙すると、こいつらに密室でつめられるのは何としても避けたいという気持ちが生まれる。そのため、僕は痴漢くらいならやってなくてもすぐにやったと供述するだろう。

 警察署の近くには水族館があるので帰りに立ち寄った。入ってすぐの水槽にシャチやイルカがいた。いい趣向だなと思った。彼らは知性的で人懐っこいので、歓迎するようにガラスの向こう側の来客者に愛想を振り撒くのだ。
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クジラやシャチといった人間よりも大きな体躯を持った海洋生物には、どこか神秘的な感じや崇敬の念を抱かざるを得ないように思う。その感情は象やキリンとは違う感じなんだけど、鯨類の無駄の無い姿がその造形にあって作為的な感じを抱かせるからかなと僕は思う。

 館内を歩き回ってて思ったのは、意外と狭い水槽のなかでも生物は自然な?というかリラックスした姿を見せているなということだった。天敵がいないこととエサを積極的に求める必要の無い環境は多少狭い場所でもストレスフリーなのかもしれない。地上の生き物はそうはいかないように思う。だからかペンギン連中は置物のようで生気が見られなかった。地上には空気と自由が必須であると感じた。

 帰りに売店でエビせんべいを買った。うめー。

                  完